創世記6章から始まる「ノアの箱舟」の物語の終わりに、ハトがオリーブの若葉を持ち帰ったことから、オリーブとハトは平和のシンボルとされています。
聖書には重要な植物の一つとして出て来るオリーブは西アジア原産と考えられています。イエス様が最後の晩餐の後に行かれたゲッセマネの園はオリブ山の麓にあり、オリーブをしぼる所があったようです。
又、オリーブは食用として、そしていけにえを捧げる時に添えたり(レビ記)、灯火に用いたり(出エジプト記27章20節)、聖別の油としたり(出エジプト記29章)、イスラエルの人々の生活には大切な物でありました。
果実はふつう木をゆすったりして収穫しますが、必ず孤児や寄留の人のために残しておくことも神さまから命じられた大切な掟でした(申命記24章20節)。
もう一つオリーブの木は焼けつくような日ざしを避ける木陰も提供してくれます。常緑で7メートルあるいはそれ以上に高くなります。
(96年10月)