そよ風   秋田 淳子

 実家に帰ったときのことです。コーヒーを飲もうと、お砂糖を入れている(無地の円錐形の小型タッパー)を開けて…念のため、指にとって舐めるとちゃんと甘い…スプーンでカップへ。ところが、いざコーヒーを飲んでみると何か奇妙な味。そこで、お砂糖であるか改めて確かめるべくスプーンでその白い粒をすくってなめてみると……何と、今度はショッパイではないか!

 実は、家族がお砂糖入れに間違ってお塩を継ぎ足してしまっていたのです。見た目は同じ白でも、所々で味が異なってしまい、私自身はすっかり甘いと思って口にしたはずがしょっぱかったために、このときから私の舌の感覚は狂わされてしまっています。そして、このことを思い返しながら、つくづく私達の心を惑わす様々な事柄もこんな感じかなって思うのです。甘~い(sweet)誘いにはまってしまったら、実は、とっても塩辛かったり(salty)、酸っぱかったり(sour)。そして、どれも悪魔(Satan)の仕業だったりして…。

 でも、聖書は語ります。いつも塩で味付けされた快い言葉を語りなさいって。要は、塩梅(あんばい)!それにしても、なぜかsで始まる英単語が多いのが不思議です。

むさしの教会だより 2013年9月号