「文字によるキリストのシンボル」




『むさしの教会とシンボル』 文と絵 青山 四郎

(むさしの教会文庫 1980年 4月20日発行)
むさしの教会元牧師の青山四郎牧師による文章です。

「むさしの教会に出入りしておられても、意外に皆さんが御存知ないことが多いのではないか
と思いますので、気付いたことを書きならべてみることにしました。御参考になれば幸いです。」




初代教会以来イエス・キリストを示すのにいろいろなギリシャ文字が用いられてきました。この教会でも、チャンセルの内部や牧師先生のストール等にも、いくつか用いられていますので、説明しましょう。


まず、ステンドグラスの一番上部を見て下さい。キリストのことを、ギリシャ語でクリストス XPISTOS と書きますが、その初めの二字 X と P を組み合わせたものがこれです。つまりこの大きなステンドグラス全体は、救い主キリストの全てを示したものであることを明らかにしているのです。

説教台の全面には、鉄細工で図のような大きな文字が、輪の中に刻まれています。これは聖書朗読台の方の小さな文字と共に前述の山本常一先生が、酸素を使って製作して下さいました。説教台の前にある大きな文字は、イエスというギリシャ語の IHSOUS 又はIHCUS の初めの三字を採ったものです。S とC はギリシャ語の変化で、どちらも用いられますが、文字自体は厳密なギリシャ語というより、英語のアルファベットが用いられています。

また聖書朗読台の前の文字は X P で、ステンドグラスの上のシンボルと同じですから、説明は略します。