「ローソクに点火の順序」




『むさしの教会とシンボル』 文と絵 青山 四郎

(むさしの教会文庫 1980年 4月20日発行)
むさしの教会元牧師の青山四郎牧師による文章です。

「むさしの教会に出入りしておられても、意外に皆さんが御存知ないことが多いのではないか
と思いますので、気付いたことを書きならべてみることにしました。御参考になれば幸いです。」




礼拝の前後に、アコライトがローソクに点火し消火しますが、あの順序に気づかれたでしょうか。

実は聖卓の向かって右は南側で、使徒書側と呼ばれ、昔はここで使徒書の日課が朗読されてきました。そして向かって左は北側で、福音書側と呼ばれ、ここで福音書の日課が朗読されました。
この教会では、聖書朗読台で聖書の日課を朗読していますが、外国では今でも聖卓の前に立って南側で使徒書を、北側で福音書を読むところがあります。


そこで古い習慣では、図のような順番で、南側の使徒書の側から始めて、北側の福音書の側に移り、消すときは逆に、福音書の側から使徒書の側に移ります。これはどうでもいいようなことですが、このようにちょっとした意味はあります。