むさしの教会で初めて礼拝を守ることが許されたとき、大柴先生が「世界の民が互いに愛し合い、戦争の無い世界を来たらせてください」と祈られたことに深い感銘を受けた。その後も礼拝のたびに繰り返し唱えられるこの祈りの大切さを身にしみて感じている。64回目の終戦記念日を迎えた今夏、国の命令を信じ最年少で戦争に関った10代後半の若者達も80歳を越えている。決して思い出したくないほどの悲惨な経験であろうが、どうか後世に伝え残して欲しいと思う。未来へ向かう者は過去の事柄から学ばねばならないのだから。私事だが、原爆投下の瞬間に長崎市の中心地にいた父は勤務先の建物の中で、生後3週間目の弟を抱えた母と3歳の私は市内の自宅で、誰も被爆せずにすんだ。神様に導かれて生かされている幸せに心からの感謝を捧げると共に、平和な世界を守るために勇気と力をお与えくださいと、祈るばかりである。
(の)
(たより2009年 9月号)