去年のこと、十年来探していた本が見つかったという情報を娘から貰い、吉祥寺の古書店ブックステーションへ駆けつけた時のことです。
探していた『神の国(二)』(岩波文庫)は、文庫本の棚の一番下で私を待っていてくれました。「アウグスチヌスの神の国は歴史哲学です」と教えられ、岩波文庫(全五冊)で一冊づつ読み始めたものの、時は流れ、気づいてみると、その(二)だけが入手出来ないままになっていたのです。
私はかがみこんで『神の国(二)』を抜き出し、ついでにルター関係の本も探してみたところ、『世界の思想家5ルター』(徳善義和編 平凡社)<徳善先生が出版された『マルチン・ルター』の初代版>と、『マルティン・ルター 生と死について-詩篇90篇講解-』(金子晴勇訳 創文社)があったのです。
どれも探していた本でした!本は本を呼ぶ?それともアウグスチヌスがルターを呼んだのかもしれません!?
(ど)
(たより2005年 7月号)