夏目漱石『わが輩は猫である』
藤原 直子読書会に初めて出た。七月の暑い日にもかかわらず、たくさんの出席者で、活発な二時間であった。『わが輩は猫である』について今まで知らなかった新事実に驚いたり、皆さんの意見や感想に考えさせられたりであった。
その一端をご紹介;
・この小説が『ガリバー旅行記』の第4巻をベースにしていること。
・漱石の功績として、
1. 当時の日常の日本語で文を書いたこと(それまでの候調に対して/ちなみに今の高校で漱石は古文だそうである!)。
2. 個人主義の確立。・漱石は一連の著作を通して何が言いたかったのか、もう少し長生きしてもっと書いていたらもう少し我々に伝わったかも…等。
『猫』の執筆秘話や当時の世相など話は多岐に及び、楽しい時間を過ごさせていただいた。
(2004年11月号)