イザヤ・ベンダサン 『日本人とユダヤ人』
豊田静太郎「安全と水はタダと思っている日本人」「日本教」等、いろいろの名言を世に出したこの著書をテーブルの上に載せガクガクの論を展開した読書会でした。「日本教キリスト派」という言い方に反論の出ることも予想していましたが、それぞれの国では、それぞれの文化の中でのキリスト教があっても当然という空気でした。山本さんの旧約理解に誤りがあるとの反論もキリスト教会内にあるようですが、大きな問題ではないのではとのことでした。「暖国、島国、一民族」のハッピーであった我々日本人も、いわゆる勧進帳文化の中に閉じこもることは不可能で、目と心を大きく開いて行くことが求められている時代となっていることは毎日の新聞の報道するとおりです。必要なのはいわゆる識者の妄言ではなく、横丁のご隠居の当たり前の思考プラス、品は悪いがビートたけし的なマトモを云う勇気と考えますが、いかがでしょうか。
(2003年 2月号)