編集後記 「シンクロニシティー(同時性)」 秋田 淳子

ラジオをつけながら車を運転していてふと「明日、もしお天気だったらお布団を干したいなぁ」と頭の中でぼんやりと考えていたら「~それではCMに続いて全国のお天気をお知らせいたします」とラジオのトーク番組から同じお天気という言葉が同時に重なるようにして流れてきた。また、ある時などは新聞を読んでいて目に入ってきた文字と全く同じ言葉が、つけっぱなしのテレビから同じ瞬間に流れてきたこともあった。

この様に、同じ言葉が、それも同時に自分のもとに発生する偶然をよく経験する。地球上の何億人の中のたった一人の世界でこういうことが起こるということは、他の人も私と同じことを体験しているのでしょう。だとしたら、また、私と同時に同じ行動をとっていたり、同時に同じセリフを話している人も、別のあらゆる場所に大勢いるに違いない。

私が喜びの歓声をあげているときに、私が悲しみの涙を流しているときに、同じ体験をしている人々がいると考えると実のところ、私はたった独りじゃないという支えがこの地球上にはいっぱいあるということなのです。

(99年10月)