きゅうりは一年生のつる性植物です。原産地はよく判りませんが、有史以前から暖かい国ではどこでも栽培されていましたから、南アジアのどこか、おそらくインドであろうと考えられています。
エジプトやパレスチナでは湿気の多い土地に植えられ、貧しい人たちの夏の重要な食糧になっています。
また古代エジプトではきゅうりが広く栽培され、奴隷であったイスラエル人にも、エジプト人と同様に日常の食物となっていたのでしょう。奴隷生活から解放されて自由になり、エジプトを出て間もなくきゅうりが食べたいとモーセに文句を言ったくらいですから。
イスラエルの人々も再び泣き言を言った。
『誰か肉を食べさせてくれないものか。
エジプトではただで食べていたし、
きゅうりやメロン、葱や玉葱やにんにくが忘れられない。・・・』
(民数記11章4ー5節)