山羊は牛や羊と共に神様への献げ物として大切な役割を与えられています。
聖書では最初に登場するのは、創世記15章9節。アブラム(アブラハム)と契約を交す時に『牛、羊、鳩』と一緒に使われます。
また、牛と共に乳用家畜です。「雌山羊の乳はあなたのパン、一家のパンとなり…」(箴言27章27節)そして高級織物として有名なカシミヤも山羊の毛から織られたものですし、荒れ野を旅した時などは幕屋の材料に使われています。「次に、山羊の毛を使って十一枚の幕を作り、幕屋を覆う天幕としなさい。」(出エジプト記26章7節)
古くから山羊と羊は一緒にして放牧することが行われていた事は創世記の30章27節から36節のヤコブが伯父ラバンの羊と山羊の群れを世話している記述に出て来ます。
イエス様も終わりの日の裁きの譬え話をなさった時、「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座に着く。そして、すべての国の民がその前に集められると、羊飼いが羊と山羊を分けるように…」(マタイ25章31ー32節)と言われています。羊は祝福された人々、山羊は呪われた人々にたとえられています。
(97年11月)