前回は教会の子供の教育について書きましたが、今回は青年の教育のことで続けたいと思います。そこには子供の教育と同じ部分もあります。例えば教会と学校の親しい関係が同じようにあります。青年にも、特に大きな教会では、自分の音楽グループがあり、そして、若者たちの為の特別な礼拝と催しがいっぱいあります。それは例えば、大きな教会では毎週、小さな教会では毎月一回金曜日とか土曜日の夜にあります。日曜日の礼拝とか他のイベントの時には、もちろん、青年たちは協力しています。
青年の教育の一番有名なプログラムは堅信式です。堅信式の前には十日間のキャンプがあります。キャンプの中で、たくさん楽しく勉強したり、一緒にゲームをしたり、話し合ったりすることが出来ます。十五才の青年の90%がこのプログラムを受けています。このプログラムの一番大切なことは、聖書と信仰と教会について色々教えたり、経験したりすることです。例えばこのプログラムを受けた後、一人で聖餐式を受けることが出来ますし、教保にもなれます。そして、いろいろな青年活動のボランティアの勉強と仕事をすることが出来ます。青年には、全国のいろいろなキャンプやイベントもあり、となりの教会や地区の青年たちとも一緒に集まりがあります。他にもフィンランドでは、青年教育の中に、結婚している青年用に、独身の青年用に、特別なプログラムがあります。
2001年の日経新聞にこんな記事がありましたのでご紹介させていただきます。
(青年指導者は)教会では、クリスチャンとしての信仰を確認する儀式「堅信礼」の執行、レクリエーションの指導などが仕事だ。レクリエーションは日本の放課後のクラブ活動に相当するものから、夏のキャンプ、冬のスキーなどまで多岐にわたる。指導の際はあまり口出しせず、彼らにグループの運営を任せて集団行動のルールを自主的につかんでもらう。私は何をするのか。リーダーになる子を選ぶのである。どんなところにも、学校で問題を抱えていたり、ちょっとすねたところのある子が一人や二人はいる。そういう子に「お前やってみろ」と声をかけるのだ。私の経験では、グループの統率にはこういう子が意外と向いていて、結構うれしそうに指揮をとる。本人も気づかない能力をうまく引き出してやる。それが私たちの大切な仕事だ。(佐藤久夫:フィンランド・ユースリーダー)
(2002年 5月号)